・2026年6月23日から松本コウシ写真展「 Monologue of plants in the still night」が開催された。市民ギャラリーでプロの個展は稀なので毎日通い、圧倒的な表現力と世界観に魅せられた。
・幸いこのギャラリーは16時以降、とくに雨の日は人出がなく閉館の18時まで毎日たっぷりと展示作品を見ながら、氏の写真集を見ながら、そして私の全部の写真集を見ていただきながら、松本先生とニシムー先生と3人で濃い貴重な時間を過ごす機会を得た。
・氏は当初ウイリアム・クラインが好きで作為や演出のない被写体の姿をありのまま捉えた激しいストリートスナップ志向だった。偶然性の高さに限界を感じ、向き合う対象を誰も取り組んでいない「太陽と決別した世界」に変えたという。過激なスナップからの変更は、私の知る限りでも他に北島敬三氏など同様な経緯から現在の「Untitled Records」シリーズなどに変わった方がいる。
・氏は母校である大阪芸術大学の写真学科で、定期的に「作家論」の特別講義で「写真家として独自のスタイルをどうやって見つけ、作品として確立させていくか」という、表現者としての核となるテーマを学生に伝えている。
・わたしの写真集を見て貰いお聞きしたかったことは、1)技術論では紙メディアとしての作品の完成度。プリントや写真集は最終形態なので作品制作のすべてが凝縮しているから。そして2)表現者としてのコンセプトやテーマへの取り組み。この2点。多方面にわたるディスカッションと、頂戴した多くのコメントはとても有難く、今後の写真活動に極めて有益だった。また、日頃の個展などの表現活動はポートフォリオとして写真集に纏めておくことの重要性もあらためて実感した。もしわたしに写真集がなければ、こうした機会もあり得なかったのだから。
・添付写真は、松本コウシ先生、ご来訪の清水哲朗先生との記念です。